ある日みつけた小さな吹き出物、はじめはあまり気にしてなかったけれど、だんだん体中に広がって――そのときから、私は、いままでの私でなくなりました。自分を、人のような気がしなくなりました……焦りと恐怖でいっぱいになる私と、彼女にそっと寄り添う夫の、思いがけない物語。
EVKK(エレベーター企画)と大下真緖里が組み、ユニットとして参加します。二十年以上活動するEVKKと、EVKKが生まれたころに生まれた大下MAORYが手を組んで、なにかを生みだします。
眠れないことや、寝てないことは不健康とされます。しかし、果たして明日のために無理矢理眠ることは健康なことなのでしょうか。無理矢理眠る、眠って社会に適合する、そんな惨めさを抱えながら生きていくことは本当に健康で幸せなことなのでしょうか。そんなことを考えながら、舞台の上でぐっすり寝てみようと思います。
2017年に作・演出の泉宗良と俳優・制作の中筋和調によって旗揚げ。「現代人の実感の喪失」をテーマに掲げ創作を行う。現代的な平熱感を特徴とする会話劇をベースに、現代アート・インスタレーションに近い作品を発表する。2018年、ウイングカップ8に参加、優秀賞を受賞。2022年、第12回せんがわ劇場コンクール一次審査通過。
公園に、オペラグラスを覗きこんでいる男が、居る。雨が"しとしと"なのか"ざあざあ"なのか、とにかく降っている。愛する我が子が居なくなってしまったので雨どころではないのだ。行方不明になって10日以上経過した。男は何度も頭の中で反芻している「どうしてこんな事になったのか!一瞬目を離しただけなのに…」と。
2010年活動開始。世の中に蔓延る"悪意"や"不条理"を敏感に感じ取り、それらを掬い取り作品として発表している。自作品に拘らず、別役実氏や大竹野正典氏などの既成作品も積極的に上演してきた。近年は短編作品を好んで発表している。「海のホタル」(作・大竹野正典)にてCoRich舞台芸術アワード!2021第3位獲得。
東京だったら、四畳半、風呂・トイレ一緒で家賃いくら位だろう。場所にもよるか。 頭をぶつけた。爪が割れた。肩が凝った。膝が痛んだ。遠くに引っ越した。友人と会わなくなった。人が死んだ。それぐらいの感覚で世界は回っている。 虚構の夢って、現実だ。
劇団名の文字通り、どんな状況でも「在るがまま」「欲するがまま」に、自分を持って強く生き抜くことを信条に活動している、昨年旗揚げした演劇プロデュース団体。死生観や人間性に切り込んだ作品が特徴的であり、アカデミックな分野にも積極的に挑戦中。
有名な「パブロフの犬」の実験を下敷きに、架空の人物である助手イゴールとパブロフのやりとり、雑誌記者ユーリーとのやりとりで構成される会話劇。実験をしていたはずのパブロフが最後に迎える結末とは?
お芝居やりたい、お話作りたいというシンプルな動機。年齢職業、趣味嗜好もバラバラな演劇経験無しの4人が結成した素人劇団。
『モノローグ集「穴」』(作:渋谷悠)の中の1作。妻に掃除を催促されたことをきっかけに、小学生の頃のタイムカプセルを発見する男の話。タイムカプセルの中に入っているおもちゃや写真を取り出しながら、当時の思い出を掘り起こしていく。
2022年5月に小沢佑太が立ち上げ、関西で活動する団体。小劇場演劇における令和のロールモデルになるべく、さまざまな切り口で演劇と関わっている。関わった人それぞれの思い描く形を尊重しながら、そこに至るための素直な表現を大切に創作している。ジャンルは会話劇や一人芝居が主で、泥臭い人間らしさを描くことを大事にしている。【思い描くカタチとなる劇団CLOUD9】
漫談、講談、創作落語、体操、コントなど、近年演りためたネタの中から厳選して構成し、30分に凝縮!その内容は、まさしく煙のように、現れたときには嫌でも主張しますが、時間が経てば跡形もなく忘れます!演劇というよりは「演芸」寄りの30分です。お楽しみに!!
黒川猛によるパフォーマンス企画ユニット。2011年12月に無期限活動停止となったベトナムからの笑い声を経て設立。2012年1月より本格始動。これまでに、京都・大阪・神戸・東京・長野・福岡・名古屋・三重で公演。コント、落語、漫談、映像、音楽、体操、詐欺、その他ありとあらゆる手法で、ただひたすら「笑い」の模索を繰り返す。
夏の海に溺れた私の意識は、呑み込まれそうなほど深く青い海の中にいる。 長い長い間波に揺られていたら、なんだかまだ生きていたいなって気分になって。 私は今、あなたの待つ世界へ少しずつ浮上を始めている。 でも、もう少しだけここにいさせて。 目を覚ますその前に、あの時のうつくしい景色をもう一度見させて。
2022年結成。海とサカナたちをモチーフとし、なんでもない瞬間の中にきらめく人の在り方を見出す。主宰の新木光を中心に、時流にとらわれない継続的でマイペースな歩みでの演劇活動を目指す。2023年3月に大阪市内にて第一回公演を予定。本企画における公演と併せて旗揚げとなる。
『さっちゃん』 隣に引っ越してきた子供のいたずらに、親を呼び出して謝罪を求めるも……。 ちぐはぐな会話の先の、禁じられた遊びの物語。 『ひとの気も知らないで』 親友と妹の結婚をどうしても許すことができない兄。 妹を嫁に出したくない本当の理由を尋ねられるも……。 兄妹の間で守られる、禁じられた愛の物語。 最後で真実がわかる短編二本。
2015年旗揚げ。熟年夫婦、イタリア人、宇宙人、犬、猫、……と設定に捕らわれることなく、でも結局はどれも狭い人間関係で小さなことをごちゃごちゃ言う会話劇ばっかりしている劇団。 第一回関西演劇祭 脚本賞受賞。インディペンデントシアタープロデュース 第四・五回30GP優勝。
通販で買ったスウェットのズボンの、紐が、異様に長い。あまりにも下らない事件は、その下らなさ故に、女の鬱屈した毎日にとどめを刺した。 全てを投げ出して引きこもった女のもとに、職場の先輩が訪ねてくる。スウェットを穿いたまま先輩を出迎える女。 ウエストから垂れた紐は、床にのたくり、もつれ、絡まり合う…
大阪府・清風南海高校演劇部の卒業生劇団。2021年5月、上京したメンバーを中心に旗揚げし、東京を拠点に活動を行う。高校時代から一貫して同演劇部OG中辻英恵の脚本を上演。理想通りに生きられなかった人々が時間の流れの中で諦めてきた、取るに足りない、しかし切実な思いを物語として掬い上げる。
水溜まりに一つの本が落ちている。 それを読んでいるとそこに一人の私がやってくる。私は男、女、ジェンダーである。 私は人恋しくバス停で人を待つ。 そこに 一人の老人の私がやってくる。 老人といっても見た目は若者。 バスから大人の姿をした子供が降りてくる。 バスから外国人が降りてくる。 もちろん外国人は外国人でなくても良い…
2021年結成。コロナ禍で居場所を無くし苦しんでる役者や役者を夢みる人たちがネットの投稿を見て集まり結成された団体。ジェンダーや国籍関係なく、表現したい人たちが集まり、この社会で何かできるかを考え活動中。多国籍で様々な職種の人が入り交じり、表現の場を探している。
保育園を舞台に園での発表会を目前とする保育士たちの日常と劇中劇が溶け合っていく物語
関西を中心に作・演出を手がけるナカタアカネの演劇プロデュースとして公演ごとに役者を外部より招き上演するスタイル。
兄の葬式の時も雨が降っていた。川面がどこからか運ばれてきた桜の花びらで埋め尽くされている。葬式からしばらくして、兄の恋人で「あった」、雛乃に呼び出される。ハンカチにくるまれた白っぽい小さな欠片。それは骨上げの時にくすねた、兄の、足の小指なのだという。
万博設計に所属する、古後七海のプロデュース団体。これまでに作・演出をした作品をウイングフィールドや、インディペンデントシアター1st等で上演。作風は現代会話劇/すこしふしぎ。ひっかき傷みたいな気持ちを描く。
世界は時々煩い 深呼吸ができない 自分の顔が見れない ネガティブな感情を押し並べて 部屋の隅に蹲るのが心地良い ある人は平気で嘘をつく 言われも無いのに評価する 私は素直に 君が好き。 君について話そう ズルくて柔らかい、君について 君は私を知らないけれど 私も君を知らないけれど 君について語るこの罪は 私をどこへ導くのかな
しおと、ひかりによるソロユニット。詩的な脚本と、幻想的な演出が特徴。ゆったりと揺蕩うような時間の中に、掬い上げたい切実な想いを纏わせる。
ある日、ぎっくり腰ならぬぎっくり肩になってしまった人の、奇妙な一日。
日常に溢れるズレとナンセンスで構成するフィジカルコメディユニット。クラウン(道化師)の活動を続けてきたメンバーで構成する今回の作品。自由で新たな幅を広げるべく、緻密に作って実験して壊し、流動的なコンセプトで非常にユルく模索する。未来への楽しみを見出だすような人間くさいコメディ創作を目指している。
道っていうか、道路。車道と歩道の間の、あの、白いところあるじゃないですか。あそこによく、なんか、靴が片方だけ落ちてるの見るんですよ。靴。まあ、手袋とかもあるんですけど、手袋は、こう、なんかわかるじゃないですか落ちる、落ちてる理由が。でも、靴って、しかも片方だけって、なんだろうっていう。どうしてここにって。
俳優、増田知就の一人芝居企画。近畿大学舞台芸術専攻を卒業し、主な出演に地点『罪と罰』、第七劇場『桜の園』、DIVEプロデュース『青木さん家の奥さん』などがある。 今回は、俳優として活動しながら脚本や演出にも取り組む田宮ヨシノリ、渡邊素弘にそれぞれ依頼し、俳優3人で一人芝居を創作する。
16世紀イングランドの王、ヘンリー八世。彼の周囲で起こる権力闘争、王妃キャサリンとの離婚、アン・ブーリンとの再婚を《彼らの思惑》というキーワードの下にギュッと凝縮。相棒には、共に焼酎亭一門で活動する宮川サキ氏を迎え、落語的手法を用いつつ全編関西弁で二人芝居として構成。劇中の音も二人で奏でます。
初めまして。街の劇です。昨年遊気舎を退団した峯素子が、自分が面白いと思う演劇や舞台表現を模索すべく立ち上げました。 日常の音や景色と、古典や現代の言葉とのつなぎ目を探しています。日常の地続きにある非日常をお客様に届けたい、それが日常の景色を少し変えることになれば良いなと思っています。
男は家族と離れ一人でラジオ番組を放送していた。何度もリクエストを送ってくる謎の相手は、誕生日を番組で祝ってほしいようだ。だが、自由放送が制限され番組は途切れそうに……!すると男はとんでもない行動に出る。真夜中に飛ぶ電波と音楽と歌声。番組は果たして最後まで放送されるのか!生放送のワクワク感と生演奏を是非劇場で。
2007年、石井テル子により個人演劇ユニットとして旗揚げ。演劇と音楽の「生・LIVE感」を最大限に活かす生演奏を取り入れた作品づくりが特徴。また内容にあった曲を追求し演奏する曲はオリジナル曲を使用。 重いテーマを取り上げながらも最終的には役者体内から湧き出るあらゆるものをブッ放す魂の作品を上演し続けている。
マンション。 壁一枚隔てたその隣にアカの他人が今日も生活をしている。が、どの様な生活かはまるで謎である。もしかしたらそこではなにかよからぬ物が製造されているやも知れぬし、または信じられない愉快なイベントが夜毎催されてるかも知れない。お隣のことを思うだけで表情が緩む一方だ。
2014年発足のゴン駄々吉主宰のひとりユニット。不条理でナンセンスな設定を好む傾向あり。訳の分からぬまま終演し、だが、謎の終演後の満足感がなんだか癖になるとひと握りのほんの一部の客層から小さめの声で支持されている。
名古屋を拠点に活動するミュージシャンKANAMORIN氏が当レーベルをイメージして書き下ろした楽曲「Compass」を創作の起点とし、大阪市立芸術創造館という劇場にソウゾウの地図を広げ、定まらぬ世界における誰かの/何かの方位磁針となろうとする作品をインスタレーションの手法で描く、羅針図の名刺代わりの無言劇。
紺野ぶどうによる演劇作品の企画製作レーベル「Contondo」が2023年より改名。【日常の延長線上の非日常の創造】を掲げ、固定の劇作家を持たないことを強みとし、現代作家からシェイクスピアまで国内外・年代・ジャンル問わず幅広い作品を採り上げ、多様な上演場所や公演形態を用いた企画性に富む創作活動を展開する。